今日は「潜在意識」の話の後編です。
意識の構造はよく氷山にたとえられます。「顕在意識」は海面から頭を出している氷山の一角、「潜在意識」は海面下にある氷山と言われ、この見えない「潜在意識」が意識全体の90%以上を占めていると言われています(ここでいう「潜在意識」の領域を、フロイトはさらに「潜在意識」と「無意識」にわけています)。
「潜在意識」は、過去の経験によって生じた思考や感情を無意識的に蓄積しています。
前回、「夜は出歩いてはいけない」という思考が「潜在意識」にインプットされた女性の話をしました。
仮に彼女の名前をマーガレットとします。
マーガレットの場合、「夜は出歩いてはいけない」という概念をリリースするために「恐れ」や「自己の強さ」をサポートしてくれるフラワーエッセンスのなかからセレクトするという話をしました。
ですが、実際には最初からご自身の問題に気づいている方ばかりではありません。ですので、フラワーエッセンスのセッションでは、花の説明文からエッセンスをセレクトするだけでなく、フラワーカードなどを使用して「潜在意識」にも問いかけながらエッセンスをセレクトしていきます。
選ばれたフラワーカードをもとにセッションを進めていくと、たとえば、マーガレットの場合は下記のようなキーワードがあがってくるかもしれません。
暗闇が怖い
男性が怖い。
黒が嫌い。
黒い服ばかり着る。
友だちができない。
彼ができない。
なかなか結婚できない。
出不精。
人付き合いが悪いと思われている。
会社から家に直行、楽しみがない。
マーガレットは何年もの間、黒いマントの男性との遭遇から作り出された概念をもとに、気づかないうちに様々な自分らしくない選択をし続けてきました。
彼女は何事にも用心する気持ちが強くなり、必要以上に臆病で人生を積極的に楽しむことが難しくなっています。
そして、自分も周りも本当の彼女を知らずに、「マーガレットは内向的で人付き合いが悪い人」というラベリングをされてきました。
この状況をつくりだしたのは、彼女の場合、あの一夜の出来事です。
これはフィクションですが、実際に私たちは様々な経験を通して、知らないうちに独自の 原因&結果方程式 を作り出し、「潜在意識」というデータベースにインプットしているわけです。
自分を責める必要はない、そして人をジャッジしない、、、理由のひとつは、ここにもあるかもしれませんね。ひとりひとり、みんな違う経験をして生きているのです。
ストーリーの終盤です。
ある日、マーガレットは気になっている男性にディナーに誘われました。
「夜、出かける?何年ぶり?行きたい、彼と話したい。でも、ステキな服がない。どうしよう、、、」
そして、マーガレットは決意します。
「行こう!だって彼はステキな人。彼にキレイって思われたい。そうだ、デートに着ていく服を買いに行こう」
マーガレットの場合のように、自分のなかの固まったものを手放すきっかけは、フラワーエッセンスに限らず、実はあらゆるところに存在しています。
心通じる人との出会い、家族や友だちの思いやり、植物や動物とのふれあい、自然のやさしさ、本や音楽、アート、映画、美しいものやこと、旅、喜び、悲しみ、情熱、感動、、、
それらに触れた時、、、必要なタイミングで、固まったハートとマインドが解き放たれることがあります。
だから、新しいことをやってみる、飛び込んでみることは大切です。私たちは習慣が好きで、変化を恐れます。習慣のなかにいると結果が見えているので安心・安全だからです。
私たちは、向き合いたくない、または自分がつきあいにくい感情や経験を無かったことにしてしまいがちです。
前回もお話ししたように、人生において次のフェーズに成長していく時、私たちはこうした感情や経験と向き合い、蓄積してきた制限または固まった思考を解放することで、新しい選択、可能性をひろげていくことができます。
自分の気持ちを見つめ、感じながら、本当に自分がしたいこと、自分の思い、自分らしさを大切にする、、、そして、自分の可能性を信じて一歩踏み出す、、、
水のように流れながら、時に激しく、時にゆるやかに、フローに乗って生きていけたらステキですね。
参考文献:
「西オーストラリア花物語」八木葉生/中央アート出版社